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投稿日:2018.08.12 / 更新日:2018.08.12

補助金・助成金

経営悪化してもリストラはNG!そんなときに使える「雇用調整助成金」

岳雄荻野

この記事の著者:荻野岳雄

50社以上の役員を歴任、企業の再生・成長支援・経営の実践。12社以上の上場に携わる。約25年にわたり企業の35社の経営を経験。企業経営・株式上場・税務の最前線で経験を積む。税理士・中小企業診断士・行政書士。

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会社の業績が悪くなった時に利用できる助成金をご存知ですか。従業員をリストラなどで解雇するのではなく、出向や休業などで雇用を継続できればいいですよね。それを実現できる助成金が「雇用調整助成金」です。これから、雇用調整助成金について支給対象や期間・受給額・手続き方法などをご説明しますので、参考にしてみてください。

 
 

雇用調整助成金とは、どのようなもの?

雇用調整助成金とは、経営や会社の業績が悪くなった時に従業員を解雇するのではなく、出向や一時的な休業で雇用の維持をするための助成金制度です。出向や休業・教育訓練の雇用調整をすることで、雇用調整助成金の支給対象になります。会社の都合で従業員を休業させる時には、休業手当などを支払うことになるでしょう。助成金を受給できれば、休業手当の一部をまかなうことができます。

支給対象になるのは、雇用保険を適用している事業所です。教育訓練や休業をしてもらう場合には、6ヶ月以上継続的に雇用している「雇用保険被保険者」が対象になります。業績が悪化した事業所の条件は「直近3ヶ月以内の生産・売上高などが、前年同期と比較して10%以上減少している」「直近3ヶ月以内の従業員数は、前年同期と比較して増加していない」です。つまり、前年同期と比べて、生産量や売上高などの指標が著しく減少していると対象になります。また、従業員数は変わらずに業績だけが悪化していると、人件費の負担があるため対象条件です。従業員数に関しては、中小企業は10%以下の比率で3人まで増員、大企業は5%以下の比率で5人までの増員が認められています。雇用調整助成金は、災害や事故で設備被害が起きた時の事業縮小は対象外です。しかし、大規模地震では特例で実施されました。

支給期間は、事業主が設定した1年間です。何年も続けて申請は行えませんが、1年の申請休止期間が経過すれば、再度申請することができます。これを利用すれば2年に1度、雇用調整助成金の受給が可能です。しかし、何度も従業員を出向や休業させるわけにもいかないので、支給された1年間で業績を回復することが必要になります。中小企業の助成率は「休業の場合、休業手当の3分の2」です。「教育訓練は賃金負担の3分の2+1200円」「出向は負担額の3分の2」とされています。大企業では助成率が2分の1となり、1人1日当たりも7810円が上限です。

 
 

雇用調整はどのようにして実施されているのか

雇用調整助成金を受給するための雇用調整は「労働協定」に基づいて実施します。労働組合などがない場合には、同意する従業員が過半数以上存在し、その代表者と事業主が書面によって協定書を作成すれば可能です。「休業」では所定労働日の全一日に渡って休業します。その日の途中で出社をしてはいけません。もしくは、所定の労働時間に対象となる従業員が、一斉に1時間以上休業します。判定基礎期間において対象従業員の休業実施日は、所定労働日数の20分の1以上です。大企業の場合は、15分の1以上になります。判定基礎期間とは、賃金の締切日翌日から次回締切日までです。休業手当の支払い額が、平均賃金の約6割以上も条件になります。「教育訓練」では、その期間で能力を向上させるための訓練や講習会に行った時が対象です。職業の知識や技能、技術習得を目的としている場合に認められます。通常のカリキュラムや語学の習得などは対象外です。事業所内での内部講師も可能で、職業訓練支援センターなどの外部委託をすることもできます。助成金の対象となる期間は、通常の業務をすることはできません。所定労働時間内に教育訓練に行き、レポートの提出をします。「出向」は、他の企業や関連事業所で働くことです。人事交流や業務提携のために行う場合は対象外で、雇用調整をしたい時のみ助成金が支給されます。3ヶ月以上の出向を行い、1年以内に元の事業所へ戻るのが条件です。終了後半年は、同じ従業員を出向させてはいけないという決まりがあります。

 
 

雇用調整助成金の手続き方法とは?

雇用調整助成金の手続きでは、実施したい期間の2週間前までに管轄のハローワークや労働局へ必要書類を提出します。休業や教育訓練の場合、判定基礎期間を1ヶ月~3ヶ月の間で決め、それに合わせた休業実施計画届の提出が必要です。選択した期間を終了してから2ヶ月以内に助成金の申請をします。必要書類は「事業所の事業活動申出書・雇用指標状況の申出書・休業等実施計画書・休業協定書・教育訓練協定書」などです。また、「登記事項証明書・従業員名簿」なども必要になります。出向の場合は、6ヶ月ごとの助成金申請です。書類はほとんど同じですが「出向協定書・出向契約書」を用意します。

 
 

雇用調整助成金を活用して、業績回復に繋げよう!

雇用調整助成金は、出向や休業・教育訓練などを行うことで、解雇をせずに雇用の継続ができます。これを活用すれば、従業員のリストラを防げるかもしれません。また、出向や教育訓練をすれば、助成金を利用しながら人材育成にもなるでしょう。そのためには、条件や期間・支給額などを理解しておく必要があります。雇用調整助成金を活用して、業績回復のキッカケにしましょう。

岳雄荻野

この記事の著者:荻野岳雄

50社以上の役員を歴任、企業の再生・成長支援・経営の実践。12社以上の上場に携わる。約25年にわたり企業の35社の経営を経験。企業経営・株式上場・税務の最前線で経験を積む。税理士・中小企業診断士・行政書士。

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