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投稿日:2018.08.13 / 更新日:2018.08.13

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自己資金がなくても受けられる融資?「中小企業経営力強化資金」とは?

岳雄荻野

この記事の著者:荻野岳雄

50社以上の役員を歴任、企業の再生・成長支援・経営の実践。12社以上の上場に携わる。約25年にわたり企業の35社の経営を経験。企業経営・株式上場・税務の最前線で経験を積む。税理士・中小企業診断士・行政書士。

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起業するときには自己資金がないと創業融資を受けられないと考えてしまう人もいますが、必ずしもそうとは限りません。日本政策金融公庫では自己資金がなくても融資を申し込める中小企業経営力強化資金という制度を用意しています。どのようにしたら利用できる融資制度なのでしょうか。基本的な利用方法と制度の特徴を理解しておきましょう。

 

中小企業経営力強化資金の特徴

 

中小企業経営力強化資金は中小企業の活動を活発化させる目的で行われている日本政策金融公庫の融資制度であり、特徴として知られているのが無担保無保証であっても問題なく、金利も低水準になっていることです。

創業融資として利用することが可能なので、新創業融資制度と並んで開業のときによく用いられています。中小企業経営力強化資金の金利はおよそ新創業融資制度の金利の半分程度になっているのが魅力です。これは新たに事業を始めるときや、事業を開始してから税務申告二期未満のときには創業支援貸付利率特例制度を適用できて0.2%も金利を減らせるようになっている影響も大きいでしょう。

一方、無担保無保証で借りられるのもメリットで、新創業融資制度の場合には融資額の十分の一以上の自己資金を要求されます。また、融資額の上限についても中小企業経営力強化資金には有利な面があり、申し込んだ支店で決済できる枠が2,000万円です。

新創業融資制度の場合には支店で決済できるのは1,000万円までなので、さらに大きな融資を受けられる可能性があります。ただし、申し込みの手続きや融資までにかかる期間については新創業融資制度の方が優れているので、速やかな資金調達をしたいというときにはよく比較する必要があるでしょう。

 

中小企業経営力強化資金を利用するのに必要な経営革新等支援機関

 

中小企業経営力強化資金では無担保無保証で低金利で大きな融資を受けられるというメリットがありますが、利用するためには経営革新等支援機関の指導及び助言を受けなければなりません。経営革新等支援機関とは認定支援機関とも呼ばれ、中小企業や小規模事業者が安心して経営相談をできるように国が認定している機関です。創業支援だけでなく事業継承や情報科戦略、人材育成や海外展開などの幅広い相談をすることができます。中小企業経営力強化資金を利用するときには、まず商工会や金融機関、各種士業などの中から経営革新等支援機関を探して相談することから始めなければなりません。

基本的にはサポートを受けるという形になり、専門家の目から事業性が十分にあるか、資金計画が確かかといった点を逐一確認してもらえます。このような形を取ることによって日本政策金融公庫としては確かに利益を得られる事業を展開する事業者にだけ創業支援を行うという形を成立させているのです。また、中小企業経営力強化資金に申し込むときには借入申込書、創業計画書の他に事業計画書も所定のテンプレートに従って作成しなければなりません。必要書類として提出を求められるのはこの他にも履歴事項全部証明書、不動産の賃貸借契約書、過去二年分の源泉徴収票または確定申告書、通帳のコピー、印鑑証明書などがあります。

申し込みのときにも直接日本政策金融公庫に送付するのではなく、相談に乗ってもらっている経営革新等支援機関に送って確認を受けた上で日本政策金融公庫へ送ってもらうという手続きを取るので注意が必要です。その後は面談と現地調査を受けて審査を通過できれば融資を受けられるという仕組みになっています。

 

注意すべきポイントとは

 

中小企業経営力強化資金を利用するときに気をつけておきたいポイントが二つあります。

1.定期的な報告

1つ目は定期的な報告が必要とされることです。日本政策金融公庫に対して1年ごとに事業計画進捗報告書を取りまとめて提出しなければなりません。A4一枚のテンプレートがあるので、それに従って記載して提出するだけの手続きです。2年間の報告義務があるので2回提出することを忘れないようにしましょう。

2.事業内容

2つ目は事業によっては中小企業経営力強化資金は利用できないということです。中小企業や小規模事業者新規性や独自性があることが求められるのが中小企業経営力強化資金の特徴であり、フランチャイズの場合には支援を受けられないのが原則になっています。フランチャイズの場合には大きな母体があり、そのブランドを使って事業を展開することになるのが一般的です。基本的にはフランチャイザーの事業と類似したものを行うことになるため、中小企業経営力強化資金の趣旨に合わないと判断されてしまいます。この2つについては十分に注意した上でどのようにして起業し、事業を行っていくかを考えましょう。

3.自己資金

3つ目は自己資金についてです。中小企業経営力強化資金は「自己資金要件がない」と日本政策金融公庫のHPに記載されており、複数の創業融資支援サイトにも「自己資金要件がない」と書かれています。

ただ、実際には自己資金として少しもお金が準備ができなかった人に対して、日本政策金融公庫が貸付を行うことは無いと考えたほうがよいです。明確に自己資金がいくら必要かということは、公庫も明記しておりませんが、少なくとも数百万円は自身で用意する必要があります。

 

 

創業融資を受けるときには中小企業経営力強化資金を考慮

 

中小企業経営力強化資金は無担保無保証で借りられる創業融資として魅力が大きく、低金利であることからも利用価値があります。経営革新等支援機関に相談して申し込みをする必要があり、融資の実行までに時間がかかる場合が多いので早めに準備を進めるようにしましょう。創業後は1年ごとに報告義務がある点には留意して融資に申し込む必要があります。

岳雄荻野

この記事の著者:荻野岳雄

50社以上の役員を歴任、企業の再生・成長支援・経営の実践。12社以上の上場に携わる。約25年にわたり企業の35社の経営を経験。企業経営・株式上場・税務の最前線で経験を積む。税理士・中小企業診断士・行政書士。

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