創業融資

創業融資の担当者が重要視する5つの審査基準

初めての創業融資。

「わからないことばかりで不安」とよく耳にします。特に「金融機関の担当者による審査が不安」だと。

そして創業融資の担当者はこう語る…
審査を通過できるかどうかが起業の要といっても過言ではない!」と。

でも、それなら!
担当者がどのようなことに注目して審査しているかがわかれば、対策することで安心して審査に臨める」のでは?

この記事では、創業融資の対策をすることで審査での不安を少しでも取り除くために「担当者が重要視する5つの審査基準」について説明します。

起業家としての資質はありますか?

担当者はまず、「起業家本人が申請された金額の融資に値するかどうか」を見極めます。

それでは担当者がどのようなことに注目しているか、
起業家の資質として重要視されている3つの審査基準を見ていきましょう!

1.汗水垂らして働いて集めた「自己資金」

汗水垂らして働いて集めた「自己資金」

まずは自己資金をどれだけ準備しているかということが注目されます。

汗水垂らして働いて集めたと表現したのは、「どんな方法でも資金を集めれば良い」という訳ではないからです!

自己資金とは借入以外で自分で準備した資金のこと!

そして自己資金については担当者がどんなルートで資金を集めたかをきちんと確認するため、あなた(社長となる人)の過去1年分の預金通帳の提出を求められます。

前に勤めていた会社からの給与をコツコツと貯めて作った資金ならば問題ありませんが、知り合いから借りたお金は自己資金とは見なされません!
また、タンス貯金を口座に移した場合なども、出所不明な資金として不審に思われます

要は、確実に本人の資金であると確認でき、出所がはっきりしていることが大切です。

自己資金が事業全体でかかるお金に対して何割を占めているかを自己資金割合と言い、この自己資金割合が金融機関の基準を満たしているかどうかがチェックされます!
自己資金割合の基準は金融機関により異なるため、一概には言えません。しかし、日本政策金融公庫の新創業融資制度では自己資金の倍以上の金額は融資できないとされています。

起業するために必要最低限のお金を用意できずに、融資を当てにするような人に多額の融資をしたいと思うでしょうか?

自己資金によってあなたの起業に対する熱意を見られていると言っても良いでしょう。

2.ベテラン「経験」

ベテラン「経験」

次にチェックされる審査基準は経験です。

創業融資は他の起業への融資と違い、利益などの実績が全くない事業へと融資することになるため、その事業が成功するかどうかを起業家の職務経験などから審査することになります。

具体的には、「起業しようと思っている事業内容と同様の職業を継続して何年経験したか」を問われます。

日本政策金融公庫の新規開業資金の条件の1つには「現在勤めている企業または業種を継続して6年以上勤めていて、同じ業種の事業を始める方」というものがあります。この条件からも、経験をどれだけ重要視しているかがわかると思います。

ただ、長年勤めていれば有利になるというわけでもありません
当然、も求められるのです。同じ職種でも、アルバイトで6年と、正社員で現場監督を6年では、断然後者が有利になります。

経験は質と量の両方が求められていることを認識しておきましょう。

3.ホワイトな「信用情報」

ホワイトな「信用情報」

そして最後が起業家の信用情報です。

その人が本当に使用できる人間かどうかは、すぐに判断できることではありません。

それでも担当者は見極めなければならないため、判断材料の一つとして信用情報を確認します。
最低でもお金にルーズではないかどうかだけでも確認しておきたいのです。
また信用情報の他にも、税金・光熱費・電話料金などの支払いに延滞がないかなどもチェックされます。

※信用情報(CIC)についての詳しい記事はこちらをチェック!
創業融資で必要になる「CIC」「JICC」とは?

今後の事業展望は見えていますか?

起業家個人の信用が得られてもまだ安心出来ません!
融資する事業に問題がないかを判断される2つの審査基準を見ていきましょう!

4.事業計画書から見える「返済能力」

事業計画書から見える「返済能力」

融資したにも関わらず返済が滞るようでは問題があるため、担当者は返済能力を重要視します。

融資を行う金融機関はボランティアでお金を貸すわけではありません!ましてや創業融資は大切な税金によって運営される公的金融機関が融資するため、回収することに大きな責任を負っています。

返済能力を判断する材料として何より大切なものが事業計画書です。事業計画書が妥当なものか、何年も赤字が続くような計画になっていないかなどを細かくチェックした上で、税金を引いたあとの月の利益が、月々の返済額を下回るようなことがないかを確認します。

したがって、事業計画書の作成は慎重に行い、誰が見ても納得できる妥当性を持ったものに仕上げなければなりません!

※事業計画書についての詳しい記事はこちらをチェック!
創業融資の担当者が教える「事業計画書」の書き方

5.根拠のある「資金使途」

根拠のある「資金使途」

資金使途も大切な審査基準です。

「何も聞かずに金を貸してくれ」

こんな台詞はどれだけ親密な人に言われてもなかなか許容できるものではありません。ましてや初めて会った起業家に融資する金融機関であれば尚更です。したがって、起業家は担当者に対して資金の使途を明確に示さなければなりません。

「どのような設備にいくらの見積もりが出ているか」
「契約予定の物件の家賃はいくらか」
など具体的な資料を集めて提示します。根拠のある数字が出てきてやっと担当者はその融資が必要なものだと判断してくれるのです。

どちらも大切なことは、説得力のある資料を準備することです。情熱だけでは担当者の心は動きません。首を縦に振らせるための根拠を示すことが大切です。

審査基準を知って対策を、不安をゼロに

創業融資の審査を通過する上で大切なことは、担当者が納得できるような回答を用意しておくことです。そのためには、担当者が何を重要視しているかを知っておかなければ対策ができません。

紹介した5つの審査基準を満たせない場合は、申請しようとしている融資金額が妥当ではない可能性もあります。

融資金額を再検討する意味でも、これらの審査基準を満たしているか見直してみましょう。

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