創業融資

日本政策金融公庫の面談でよく聞かれる10の質問

起業のために資金調達をする際、低金利での融資が期待できる日本政策金融公庫の創業融資を真っ先に思い浮かべる方も多いでしょう。
創業融資を受ける際に避けて通れないのが審査です。審査では創業計画書の提出の他に、審査担当者相手の面談も必須です。
スムーズに審査を通過するために、面談の質問内容を予め知って、面談に備えておきましょう。

あなたを知るための5つの質問

日本政策金融公庫は大切な税金で運営されています。したがって審査担当者は、あなたがそんなお金を貸して問題ない人物かどうか、見極める必要があるのです。あなたが信頼できるか以下の質問を通して判断されます。

1.起業を決心した動機は?

まず何より大切なのが起業を決心した動機です。事業への情熱や意思の強さがない人間には融資はできません。担当者は動機を聞くことで、あなたの情熱を測ろうとしているのです。動機は創業計画書にも記載するものなので、創業計画書とかけ離れたことを言わないように注意が必要です。もちろん漠然とした動機ではいけません。過去の経験や取得してきた技術・知識などがどう影響して起業を決心するに至ったか、具体的にプレゼンをしましょう。また、どのような姿勢で仕事に臨んでいきたいか、将来的にはどうしたいかなども盛り込むことが、あなたの情熱を伝えるのに一役買ってくれるでしょう。

2.あなたの強みは?

あなたに事業を成功させるための力が備わっているかどうかを見るために、事業経験の詳細やあなたの強みを尋ねられます。担当者は初めて会ったばかりのあなたがどのような能力を持っているか知りません。したがって、具体的な経験を聞くことであなたの力を予想します。大切なことは、事業を成し遂げられる根拠となるような経験を伝えることです。そして、その積んできた経験があなたの何よりの強みであると上手に伝えましょう。

3.自己資金の集め方は?

あなたが用意している自己資金の出所についても必ず質問されます。これはあなたの計画性を測るためのものと言えます。起業に向けてコツコツと貯めてきた場合と、臨時収入でたまたま手に入れた場合、あなたが担当者であればどちらが事業への熱意と計画性を持っていると判断するでしょうか?起業に向けて真面目に資金調達に勤しんできたことが伝わるような返答がベストです。

4.通帳を確認させてください。

また、お金に関して言えば通帳の入出金に関しても確認されます。通帳の記録から、あなたの資金管理能力と不審な資金の流れがないかをチェックします。具体的には、公共料金や家賃などが遅滞なく支払われているか、散財してはいないか、不審な入金などはないかを見ています。不審な点がなければ問題ありませんが、指摘されるかもしれないと思った項目に関しては、説明できるように準備をしておきましょう。

5.借金はありますか?

そして最後が、クレジットやカードローンの残高に関する質問です。融資したお金を個人的な負債の返済にあてられないか、借金のせいで簡単に倒産してしまわないかを判断しています。借金がある場合には、事業の資金繰りの計画を説明した上で、個人の借金も返済が可能だと思わせる必要があります。

事業内容にまつわる5つの質問

あなたがいくら信用できる人間だとしても、事業自体に将来性がなければ融資が無駄になってしまいます。そのため、創業融資の面談においては以下の5つの質問で融資に値する事業かどうかをチェックされます。

1.事業内容を具体的に教えてください。

まずは事業内容についてです。事業が本当に実行可能なのかどうかを確認するために、具体的な事業内容と、どのようにして業務を進めていくのかを質問されます。このとき、担当者にしっかりと事業内容を理解してもらえなければ意味がありません。どのように伝えればわかりやすくなるか検討し、必要であれば資料なども用意しておきましょう。特に専門性の高い事業ほど注意が必要です。

2.競合他社と差別化できる点は?

また、その事業が競合他社に負けてしまわないかを判断するために、事業を差別化できる要因とその内容について聞かれます。未開拓な分野でもない限り、すでにその分野で活躍している競合他社はいるものです。担当者は、そんな競合他社に負けずに事業を実現していけるかどうかを確認したいのです。

3.売上と経費の根拠は?

収支計画に信憑性があるかどうかの判断材料として、売上と経費の根拠についても質問されます。実際に収支計画の通り事業が進むかどうかも融資する上では欠かせない確認項目です。売上と経費について説明を求められたときのために、根拠を示せるよう予め準備しておきましょう。

4.資金繰り計画を説明してください。

また、資金に関することで言えば、資金繰り計画についても確認されます。資金の使い道とどんな財源で返済を行っていくのかを見ています。どんなことにお金を使って、どうやって返していくのかは、融資をする側からすればとても大切なことだと言えます。資金繰り計画をしっかりと説明できるよう、専門家などに相談をしておくのも良いかもしれません。

5.もし事業がうまく行かなかったら?

そして最後が、事業がうまくいかなかったときの対策方法です。必ず創業計画書通りにうまくいくとは限りません。そんなときに大切なのが、あなたの危機管理能力です。事前にどのような不具合が起こり得るかを想定し、それにどう対策をしていくかを考えることが大切です。担当者にあなたの危機管理能力を示して、事業に問題があったときでも大丈夫だと安心させることが重要です。

創業計画書に沿った返答を準備しよう

創業融資の審査においては、面談と創業計画書の両方が重視されます。したがって、創業計画書の記載内容と大きく外れるような回答は、担当者を混乱させてしまいます。また、創業計画書を書くときに面談での応対を想定していれば、回答を考えやすくなるでしょう。
面談で大切なのは、事業への熱意をもって準備をしてきたと示すことです。どんな質問に対しても説得できるよう、しっかりと準備をしておきましょう。

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